中村光夫著「小説入門」引用部分の整理(P15.1P15.7

 

@詩は肉声に言葉をできるだけ近づける性格を持つ。
Aそのために言語をその日常性社会性からできるだけ解放することを目指す。

 

ヴァレリー「文学論」引用部分の整理(P15.13P16.4

 

@詩は、節調のある言語によって、叫び、涙、接吻、歎息等が暗々裡に表現しようとし、または再現しようとする試みである。
A詩は、節調のある言語によって、物体がその外見上の生命或いは仮想された意志によって表現したいと思っているらしい、それらのもの、或いはそのものを表現しまたは再現しようとする試みである。

 

吉本の見解(P15.8P16.7

 

ほんとのことを口に出せば世界は凍ってしまうことによる禁圧による破瓜症の状態においては、たえず何ごとかが口からつぶやかれる。そのことにおいては、ヴァレリーと中村光夫とはほぼ等しい地点にたっている。
叫び声が人間と現実との関係に介在するとすれば、詩をこれに結びつけるのは、ひとつの見解である。

マルティン・ハイデガー著「ヘルダーリンと詩の本質」引用部分の整理(P16.10P17.3

 

人間の現存在はその根拠に於いて「詩人的」である。
@詩人として住むとは神々の現在のうちに立ち事物の本質の近みによって迫られることである。
A現存は建設せられたものとしてなんらかのいさをしではなく賜物である。
B詩は歴史を担う根拠である。
C詩は、文化現象とか「文化精神」の単なる「表現」などではない。

 

吉本の翻訳。Re: マルティン・ハイデガー著「ヘルダーリンと詩の本質」引用部分の整理(P17.4P17.10

 

言うべきほんとのことをもって生きるということは、本質的にいえば個々の詩人の恣意ではなく、人間の社会における存在の仕方の本質に由来するもの、つまり、ほんとのことを持つ根拠は、人間の歴史とともに根ぶかい理由をもつものである

 

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